仮想通貨とは?基礎知識や魅力を初心者向けにわかりやすく解説

世界初の仮想通貨ビットコインの誕生から10年以上が経ち、その後もさまざまな種類の仮想通貨が生まれました。「億り人」のような言葉と関連して、投資商品としての一攫千金的なイメージを持たれることが多い一方で、これからご紹介する利用事例のように、仮想通貨は実際のお金のようにも使われ始めています。では仮想通貨とは一体なんなのでしょうか。

本記事では、仮想通貨の基礎知識や魅力を初心者の方向けにわかりやすく解説しています。

目次

仮想通貨のキホン

それでは、仮想通貨について学んでいきましょう。まずは、仮想通貨の基本的なことについてお伝えします。

はじめに、仮想通貨は法律において次のように定義されています。

  1. 不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
  2. 電子的に記録され、移転できる
  3. 法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

出典:暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?(日本銀行Webサイト)

それぞれわかりやすい言葉で解説していきますね。

つまり、仮想通貨とは円やドル等と交換でき、決済にも利用できるもの(1)で、インターネットを通じてブロックチェーンという仕組みで管理されており、電子データである仮想通貨を誰かに送ったりすること(2)もできます。仮想通貨はそれ自体が通貨であるのに対して、円やドル等を電子化した電子マネーとは異なるもの(3)です。

このような性質のため、仮想通貨は「デジタル通貨」と呼ばれることもあります。また、法改正により「暗号資産」という呼び方が正式採用されましたが、当サイトでは一般的に認知されている「仮想通貨」を使用しています。

代表的な仮想通貨は、2009年に使用開始された仮想通貨の元祖「ビットコイン」です。ビットコイン登場以降も、さまざまな種類の仮想通貨が次々と生まれました。このようなアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)のなかで最も有名なのが「イーサリアム」です。

関連記事:ビットコインとイーサリアムの違いは?2大仮想通貨の特徴をわかりやすく解説

仮想通貨の魅力

そんな仮想通貨にはどのような魅力があるのでしょうか。仮想通貨の基本からもう少し深堀りしてみましょう。

世界中で決済できる

例えば、海外旅行をするときに現地通貨へ両替しますよね。現在、主にビットコインで決済できるお店が増えています。そのため仮想通貨であれば、わざわざ外貨に変える手間も、為替手数料や為替相場を気にする必要もありません。

個人間で直接送金できる

一般的に送金する場合は、銀行などの金融機関が間に入ります。仮想通貨を使えば、個人間での直接取り引きが可能になります。金融機関が介在しないということは、銀行口座をも必要とせず手続きも円滑になります。特に、手続きが煩雑で手数料の高い国際送金でのメリットが大きいといえます。

はじめてでも投資しやすい

仮想通貨は少額でも購入できるため、投資初心者がはじめやすいのが特長です。また、PCやスマホからインターネットを通じて、24時間365日いつでも手軽に取引可能です。ブロックチェーンに休みはなく、株式などのように時間的な制約はありません。

仮想通貨の利用事例

では仮想通貨がどのように使われているのか、世界の利用状況を見てみましょう。

仮想通貨で決済できる場所が国内外で増加しています。国内ではビックカメラやメガネスーパーなどの小売チェーンが導入を先行しました。アメリカでの事例が特に多く、クレジットカードのVISAは仮想通貨での支払いに対応するサービスを開始しました。また、ネット決済のペイパルもビットコインなどでの決済が可能になりました。

中米のエルサルバドルは、2021年に世界ではじめてビットコインを法定通貨に追加しました。海外からの送金がGDPの2割程度を占めるエルサルバドルでは、出稼ぎ労働者の送金コストを削減することを目指しています。続いて、中央アフリカ共和国でもビットコインが法定通貨に採用されました。

仮想通貨のメリットを活かして、寄付にも利用されています。ロシアのウクライナ侵攻が始まったことによって、ウクライナ政府はSNSで世界に寄付を呼びかけ、瞬時に直接送金される仮想通貨でたくさんの寄付金を集めました。

そのほか、仮想通貨で給与を受け取る政治家や著名人も増えています。このように「決済」「法定通貨」「寄付」「給与」など、まさに実際のお金のように機能し始めています。

そんななか、中国政府が2021年に仮想通貨取引の全面的な禁止を発表しました。この規制には国内での金融統制やデジタル人民元(CBDC)の普及など、中国政府のさまざまな狙いがあるようです。

ブロックチェーンの仕組み

この仮想通貨を支える技術が「ブロックチェーン」というものです。ここでは詳しく解説しませんが、仕組みについても軽く触れておきましょう。というのも、ブロックチェーン技術を使った、最近話題になっているNFTやゲーム、新しい金融サービスなど、これらは仮想通貨と深く関係しているからです。

ブロックチェーンというのは、取引記録をブロックという単位で鎖(チェーン)のようにつないで、データを管理する仕組みが名前の由来となっています。すべての取引記録は透明性が高く、分散的に監視されるため、データの改ざんや不正は極めて困難とされています。

この分散性というのがブロックチェーンの特徴で、国家や組織が取引データを一元管理する中央集権の構造とは違い、データを相互に管理することによって高いセキュリティを実現しています。ですので、多くの人が抱く仮想通貨に対する悪いイメージは、ブロックチェーンから起因した問題ではない場合が多いということです。

関連:ブロックチェーンとは?仕組みや仮想通貨との関係性をわかりやすく解説

安全に仮想通貨投資をはじめる

仮想通貨の基本が理解できたところで、投資を検討してみましょう。初心者の方に特に重要なポイントは次のとおりです。

国内取引所で口座開設

前項でブロックチェーンの高いセキュリティ性についてご説明しました。ただ仮想通貨の仕組みであるブロックチェーンが強固だとしても、仮想通貨を売買する取引所がハッキングされ、資金が不正に流出してしまう可能性もあります。

そこで金融庁の認可を受けている国内の取引所を選びましょう。セキュリティや会社の信頼性は一定の基準を満たしていますので、詐欺やトラブルに見舞われるリスクを減らすことができます。より幅広い仮想通貨を扱う海外の取引所を利用するのは、ある程度慣れてからチャレンジしてください。

関連記事:bitFlyer(ビットフライヤー)の口座開設方法をわかりやすく解説

少額からはじめる

仮想通貨の良いところは、たとえ100円からでも購入できる点です。そのため、投資初心者が気軽に市場に参加できます。まずはビットコインやイーサリアムをランチ代程度からはじめてみて、市場の動きを追ってみましょう。

関連記事:人気の仮想通貨は?国内取引所で購入できる厳選10銘柄をご紹介

長期で保有する

仮想通貨の価格は、買いたい人が増えれば上がり、逆に売りたい人が増えれば下がります。そして法定通貨とは違い、その価格変動が非常に大きいのです。投資用語でリスクというのは損得両方の意味で使われるのですが、稼ぎやすく損しやすいというのが仮想通貨の特徴でもあります。

そのため、投資初心者が短期で上手く立ち回るのはとても難しく、少しずつ購入しながら長期保有で資産を増やしていくのが基本となるでしょう。24時間365日取引可能な仮想通貨の値動きを追うのは、社会人の方にとって現実的とはいえません。

関連記事:初心者が仮想通貨に投資するなら積立購入で長期保有がおすすめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。仮想通貨の基礎知識や魅力を初心者の方向けに解説しました。いま注目を集めるWeb3といわれる次世代のインターネット革新は、仮想通貨の仕組みであるブロックチェーン技術がその象徴となっています。NFTやブロックチェーンゲーム、DeFi、メタバースなど、仮想通貨はこのような新しいサービスと深く関係して、今後も利用が促進されていくはずです。

※当サイトでお伝えする内容は、仮想通貨やWeb3に関する一般的な情報に過ぎず、これらへの投資の勧誘を目的としたものではありません。仮想通貨の投資と売買はとてもリスクが高いものです。最終的な投資決定は皆さんご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

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