千葉県大多喜町の薬草園跡地にたたずむ蒸留所 mitosaya を訪ねた

なにやら大多喜に蒸留所ができるらしい。mitosaya を知ったのは去年あたり。大多喜町ではないですが千葉県出身ということもあり、その動向をフォローしていました。12月16日に蒸留所を開放するというのでその全貌を見に行ってきました。

mitosaya の入り口。アーチ中央のロゴマークはひらがなの「み」を連想させるもの。
mitosaya の入り口。アーチ中央のロゴマークはひらがなの「み」を連想させるもの。
入り口に置いてあったマップ。なかなか広そうだ。
入り口に置いてあったマップ。なかなか広そうだ。
エントランスを抜けると早速薬草を発見。冬なので少々迫力に欠ける。
エントランスを抜けると早速薬草を発見。冬なので少々迫力に欠ける。
建物群を取り囲んで、いたるところで草花を育てている。
建物群を取り囲んで、いたるところで草花を育てている。
ニッケイの木。葉をちぎって香ってみた。
ニッケイの木。葉をちぎって香ってみた。
温室には熱帯植物。アロエやコーヒーノキなど。
温室には熱帯植物。アロエやコーヒーノキなど。
温室横のショップ兼テイスティングルーム。
温室横のショップ兼テイスティングルーム。
お手製のシロップとハーブティー。敷地内でとれた植物を使ったものなんだそう。
お手製のシロップとハーブティー。敷地内でとれた植物を使ったものなんだそう。
mitosaya オリジナル蒸留酒の製品化はもう少し先だが、世界の蒸留酒を集めたテイスティングをやってた。
mitosaya オリジナル蒸留酒の製品化はもう少し先だが、世界の蒸留酒を集めたテイスティングをやってた。
試作品のグラッパをいただいた。
試作品のグラッパをいただいた。
こちらが本命、蒸留所。午後からのツアーに参加した。30人以上はいたかなあ。
こちらが本命、蒸留所。午後からのツアーに参加した。30人以上はいたかなあ。
容量3,000リットルもの木桶。小豆島の「木桶職人復活プロジェクト」によるもの。
容量3,000リットルもの木桶。小豆島の「木桶職人復活プロジェクト」によるもの。
蒸留所内中央の部屋に位置する蒸留機。改築前はトイレだったというエピソードも。
蒸留所内中央の部屋に位置する蒸留機。改築前はトイレだったというエピソードも。
1990年代頃に作られたドイツの蒸留機で、川越にあるコエドブルワリーの旧工場に保管されていたもの。
1990年代頃に作られたドイツの蒸留機で、川越にあるコエドブルワリーの旧工場に保管されていたもの。
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目指すは、日本初のボタニカルブランデー蒸留所

そんな mitosaya を立ち上げたのは、渋谷神宮前のブックショップ「UTRECHT」を営んでいた江口宏志さん。日本初の大規模なアートブックフェア「THE TOKYO ART BOOK FAIR」共同ディレクターを務めたり、一口に元本屋さんとは言えない、本との新しい関わり方を次々に生み出してきた多彩な方。

蒸留に興味を持ったのは、ドイツのクラフトジン「Monkey 47」を紹介した雑誌の記事との出会いだったそう。2015年にこれまでの職を辞して、Monkey 47 の主任蒸留家でもあるクリストフ・ケラーが営む南ドイツの蒸留所「Stählemühle(スティーレミューレ)」で修行の道に進むことになる。

なんとも大胆な転身ですが、2013年に発行されたご自身の著書「ない世界」ではこう書かれています。

とにかく怖いのは自分自身に飽きてしまうことだ。飽きることは成長と言い換えることもできるかもしれないけれど。飽きるのと成長じゃ感覚としてやっぱり違う。

UTRECHT といえば本好きなら知らない人はいないほどの有名店。次なる「飽くなき挑戦」の舞台として蒸留家の道を選んだ。すごい決断力です。

国産の優れた果樹や植物から蒸留酒を作りたいという思いで2016年に帰国後、スティーレミューレ社の蒸留酒を輸入・販売する業務を行いながら、拠点を探していた。そこで出会ったのが、1987年に設立され2015年末に薬草園としての役目を終えた「千葉県立薬草園」でした。

5000坪を超える広大な敷地には約500種類の薬用植物が植えられ、長い年月を経てもなお、元気に成長しているという敷地内の植物、果実などを原料に用いて、ボタニカルブランデーを製造する。名前の由来は二人の娘さんの名前から。また「実と莢(さや)」の意味でもある。「果実だけでなく、葉や根や種、時には莢までも使い、植物の可能性を拡張し、この場所でしかできないボタニカルブランデーを生みだす」という思いが込められているのだそうです。

クラウドファンディングでの資金調達と早くも多くのファンを獲得し、将来的にはヨーロッパやアジアなど海外への展開も積極的に進める予定だという。一般のリリースは来年の2月頃かも?ということで、今から待ちきれないですね。オンラインストアも開設予定だそうなので遠方でもご安心を!

2020年2月9日追記:醸造所設立までの道のりを描いた江口さんの新書「ぼくは蒸留家になることにした」では、本屋から醸造家への転身についてこの文章が印象的だった。

うわべだけの「ライフスタイル」が消費されていくのを横目で見ながら、ますます表現の下にあるしっかりした「技術」の蓄積が自分にも欲しくなった。
そう考えた時に、漠然と、自然と関わりながら、ものをつくりたいという気持ちが湧いてきた。自然は普遍的であるがゆえ、簡単に消費されることなく長く関わっていけそうな気がする。

mitosaya 薬草園蒸留所
所在地:千葉県夷隅郡大多喜町大多喜486 地図をみる
電話番号:0470-64-6041
Webサイト:http://mitosaya.com/

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